私には幼なじみがいる。イケメンだけど物静かで黒髪の人嫌いの幼なじみ。
私はそんな彼とは違う。13年前からずっと好き。でもネガティブで可愛くない……私は彼に相応しくない。

壁ドン
壁ドン

今も放課後の校舎裏で虐められている。
『ねぇ、聞いてんの?お前があの人から特別扱いされてるって可笑しいだろ。ブス。』
何言ってるんだろう……特別扱いなんて受けたことないのに。
ただの幼なじみだよ。どんなに私が彼を見ていても……。

ドカッ。ボコッ。
『調子に乗るな。これでお前も終わりだよ』
私を殴るひとつ上の先輩。先輩が取り出したのはカッター??嘘ッ。私死ぬの?ゆっくりとした動作でカッターが降り下ろされた。ガッ。

その瞬間目の前にはカッターを握りしめる男の手。
『なぁ、なにしてんの?おれの幼なじみに』
そこにいたのは人嫌いの彼。手が真っ赤になっている。
それを見た先輩は顔を真っ青にして逃げていった。

『はぁー……手痛いわ。お前は怪我してない?』
私を見下ろす瞳。
『そんなことより、手から出てる血止めないと』
私はハンカチを取り出して彼の手に巻き付けた。

その時、彼は私の手をつかんでそのまま私を腕のなかに閉じ込めたんだ。
『キャァ。なっなっなにして……』
私は吃りながら逃げようとした。

するとなおさら、腕に力を込めた。
『ダメ。逃げないで。俺ももう逃げないから……。』

えっ逃げるって何?
彼は何を言ってるの?私は必死で彼の顔を見ようとした。

『今顔見たら駄目だよ。絶対顔真っ赤だから。俺ずっとお前に言いたいことがあったんだ。聞いてくれるか?』
何?まさか、迷惑だと思われてる?どうしよう?

『あの……ごめ『好きだ。』……えっ?』
彼の顔は真っ赤に染まってた。

見つめ合う私たち。
そのまま二人は重なりあった。

 

ライターりん