夫婦生活も4年が過ぎてすっかり新婚気分も抜けた頃。夫とイチャイチャする機会も前ほど無くなり、ほんの少しの寂しさを覚えていた私。

婚約指輪
婚約指輪

「たまには晩酌に付き合って」
と夫に誘われ久々に一緒に晩酌をすることに。
テレビを見ながら仕事の愚痴を聞き、私の料理を黙々と食べる夫。

「このの料理、しょっぱいよ」
と夫に言われ思わずムッとしてしまい、私はテレビを見ることでそっぽを向きました。そうでなければ、喧嘩をしてしまいそうだったからです。

「おい、聞いてるのか?」
「聞いてるよ」と素っ気なく返す私。
「出た、逆ギレ」
と夫に言われ思わずカチンとしてしまい


「だったら、料理上手なお嫁さん貰えば良かったのにね」

なんて可愛げのないことを言ってしまい、思わず後悔。

すると、やはり酔っているのだろう。ほんの少し赤い頬で夫は
「え?俺はお前でいいよ」 と言ったのです。
驚いて思わず顔を凝視してしまう私。今、何て言ったのだろう?

そう思っていると夫は続けて
「俺はお前がいいから、別の嫁なんていならないの」 とへらりと笑って言ったのです。

その言葉に思わずこちらが恥ずかしくなってしまい
「め、珍しいこと言うね。……料理、失敗しちゃってごめんね」
と素直に謝ると、夫はへらりへらりと笑い
「いいよー。罰としてこれからもずっと俺と一緒に居ることね」
と夫は嬉しそうに笑いました。

翌日、聞いてみると昨日の会話は覚えていないと言っていたけれど、私にとってそれは特別な言葉としてずっと胸に刻んでおこうと思います。
その言葉だけで、これからもずっと、おじいちゃんとおばあちゃんになってもやっていける気がしました。

 

ライターはむら