私は某企業で働く主任。仕事もそこそこできるようになり、上司からも信頼され、後輩からは慕われ、結構充実した日々を送っている。しかし、アラフォーになるのに未だに独身…

ハートのポーズ
ハートのポーズ

仕事に命かけてきてたからかなぁ。
でも仕事は好き。

そんなこんなで入社して10数年が経った春。もう新入社員の季節なのね。
何人か入ってきた子なら1人が同じ部署の部下として配属されることに。

あら、結構イケメンでかわいい感じ。
「先輩、よろしくお願いします!」

挨拶も上々で、なんだか気に入ったわ。
私は彼に丁寧に仕事のノウハウを伝え始めた。

もちろん、入ったばかりだからなかなかうまくできないこともある。でも彼はコツコツ努力するタイプなのか、決して私の前では文句も言わずやっていた。

そんな彼を私は飲みに誘った。
決して下心があったわけじゃなく、ただお疲れ様の意味を込めて。

たまにはパーっと飲んでまた明日から頑張ろう、そのつもりだった。
でも、パーっと飲んでしまったのは私の方…

年甲斐もなく酔っ払ってしまい、帰りは彼につかまりながら帰る羽目に。

「大丈夫ですか?飲み過ぎですよー」
この時ばかりは彼の方が年上に見えた。

ごめん…でもこんなの久々だから、もうちょっと酔いに甘えようかな…
彼との時間が酔ってはいたものの心地よく感じた。

家の近くの公園で少し休み、彼が缶コーヒーを買ってきてくれた。
コクコクと飲むうちに少しずつ酔いが冷めてくる。

私、10以上も年下の男の子の前で何してるんだろ、急に羞恥心が出てきた。

「もう大丈夫だよ、ありがとう…」
帰ろうとしたその時、彼が私の手を掴んだ。

「もうちょっと一緒にいませんか?」
どういう意味だろうと急にドキドキしてきた。

仕事の時はペラペラしゃべってたのに、急にだんまり。 横にいる彼の肩、こんなに広かったっけ。

お互い何も喋らず時間が過ぎた。

もういい加減帰ろうとしたら
「こんな年下は頼りになりませんか?」
私は微笑み返すのが精一杯だった。

 

ライターりりりりんりん