小学生の頃に転校してきた彼は物静かで人見知りするタイプでした。家は近くなかったのですが、帰る方向が一緒だったことから始まって、なんとなく話す機会が増えていきました。

男女友達
男女友達

席替えで隣同士になった時には、けっこう仲良くなれていたかと思っていました。
でも、中学生になってからは思春期がそうさせたのか、話す機会もなくなり、次第に彼とは疎遠になってしまいました。

私が彼を意識し始めたのは高校受験を控えた時です。

勉強に集中しなければならないのに彼のことが気になって、隣のクラスだったから余計に気になっていました。付き合っている子はいないようでしたが、誰かと付き合っているような雰囲気もあり、私はどうしたらいいか分かりませんでした。

彼とはこのままだろうか、これでいいのだろうか、と、勉強に手がつかず、成績が下がってしまうまでに悩みました。

そんなある日、偶然にも彼と廊下で擦れ違うことがありました。成績が下がってしまい、志望校に行けないかもしれないぞと担任の先生に言われ、気分までも下がった放課後のことでした。

久しぶりに見た彼に思わず、ドキッとした私。

擦れ違う時、彼が言いました。
「おまえが行く高校、俺も行こうと思ってるところなんだけど。」

驚き、振り返った私に彼は言いました。
「一緒の高校に行けたらいいのにな。」

私はそれから一生懸命、勉強しました。

 

ライターりんごもり